目から鱗
 
 10月の秋晴れの日曜日のこと、娘は珠算の県大会というものに出た。あれからしばらくたった今、あれもヒメジオンの1ページたったのだと思うことが出来たので
記すことにした。
 娘がゲームのようにソロバンを楽しんでいたことは以前記したが、そこからの続きの話。6月に珠算の先生から
大会の話をもらってから、家でも毎日トレーニングを積むことになった。
簡単な問題だったが数が出来ることが大切でタイムを測り、得点をノートに記録した。まだ2年生、点が伸びずに泣かれたことも数知れず。母としても何もそこまでしなくてもと辛くなった事もあったけど、何とか親子で出来るだけのことはやったのだと思う。家以外でも教室の他の時間に先生から何かしら特訓を受けてもいた。
 5ヶ月が経ち、いざ大会。上位を目指す子は最後尾に配されており、低学年のみに設けられた親の付き添い席からよく見えるようになっていた。スタートの号令と共に
ソロバンの球のはじかれる音が響いたが、3人の子がソロバンには一切ふれず、軽く机を叩くと答えを書いていた。暗算だ。結局この3人の子が3位までに入った。
 そんな1人の子が娘の隣りの席だった。娘が集められていくその子の解答用紙をじーと見ているのがわかった。「ソロバンも使わず、私よりたくさん答えを書いて
いる。」
と、驚いていることもわかった。目から鱗が落ちただろう。さて、どうする。焦るのか、泣くのか、諦めるのか。 
 今朝ここについて
「やれるだけのことはやった事、母さんは知ってるから。」
とだけ告げた。娘はソロバンを懸命に叩いて自分の持てる力を出し切ろうとしていた。慌てずもせず、自分のペースで。
 結局4位にはいり、秘密の特訓の成果の読み上げ暗算、読み上げ算もこの子達に続く事が出来た。よく頑張ったねと手放しにほめて上げる。
 それ以上に娘にとって知らない未知の世界を覗き見る事が出来た事は価値ある事だと思った。
 あれから1ヶ月、娘もソロバンを使わない珠算のありかたをあたり前の事として受け入れて、自分にもやれるのか試し始めた。過去珠算3級の母を超える域に行ってしまったようだ。              (  by Yoshiko  )
 
 
  
 
 
ヒメジオン日誌
2008年11月15日土曜日