家具製作の工房を始めて今年で9年目になろうとしています。
展示会を通して製作を依頼して下さるお客様も少しずつ増えました。
そして、嬉しい事に以前購入して下さった方からのリピート注文も来る様になりました。本当に有りがたい事です。
嬉しがってばかりいれないのが製作者の夫。納期に追われ、ここの処ちょっとお疲れ気味です。
木は軟らかそうな素材ですが、いざ加工しようとすると
なかなか手ごわいのです。家具1つ造り上げるにはとても
長い時間がかかります。
私は工房で加工する機械や工具は使えず、力も無く、あまり役に立つ事が出来ません。せいぜい塗装前のペーパーをかけたり、自然オイルの塗装、拭き取り等が主な仕事です。(このオイル、自然素材から作られているので、体を害さないのが嬉しいところです。)
去年のクリスマス前に小さな展示会があり、ささやかな賑わしとして木とフェルトを使ったツリーのオーナメントを幾つか作って持って行ってもらいました。予想通り全く売れませんでした。それはそのまま箱に入れられたままでした。
ところが春の東京の某デパートの催事では、少しずつ
売れて最後の1つを買われた方に3つ注文を頂きました。1つはウォールナットという黒っぽい木を使って欲しいと言うだけで、デザインはおまかせとの事でした。
それを聞いた時、1つは娘のクマにしようと思いました。
娘のクマとは、娘が可愛がっている布製の小さなクマの事です。
以前彼女はこのクマをハガキ大の紙に墨で何十枚も描き、顔料を塗るのに凝った事がありました。消しゴムを彫った名の印を朱肉で押してやると絵手紙風になりました。
おばあさんや親戚にお祝いを頂いた時など、娘本人に鉛筆でお礼の言葉を書いてもらい、お送りしました。
先日残りも少なくなったので、描きたそうとしましたがたった半年で彼女は成長を遂げてしまい、以前の様なあどけないクマが描けなくなっていました。代わりに慎重すぎる、硬いラインになりました。残念です。
今回そのクマを使わせてもらいました。納品する前に夫のドングリの木で写真を撮りました。娘の絵がまた変化する頃、私の加工技術がもう少しスムーズなラインに仕上がる様に努力しようと思うこの頃です。 ( Yoshiko )