工房便り
 
 
ラウンドテーブル製作行程
 
 
工業製品と言うよりクラフトのジャンルに近いであろう「工房家具」と言われる木工の世界では、たとえ同じものを作ったとしても、作り手や材種、機械(道具)、コストなどによって仕口(ほぞ組みなど)や制作方法、出来上がる微妙な形も変わって来ます。
木工は組み上げてしまうと見えなくなってしまう所も多く、とても手間をかけて作っています。
末永く使っていただけるように時間をかけて作っていく製作行程を追いながら、
 
1 材料
 
 
ハードメープルはカナダ及びアメリカ北東部が産地のカエデ科の落葉広葉樹です。
高さ 30 〜 40 メートルになる落葉高木で、カナダの国旗に葉がデザインされていてます。
樹液からはメープルシロップやメープルシュガーが採れ、材からもかすかに甘い香りが感じられます。
重硬で肌目は緻密、衝撃性にも強いため家具・床材・楽器材としての他、ボーリングのレーンやピン、大リーグでのバッド素材としても使
 
2 板矧(は)ぎ
 
 
板のつなぎ方(矧ぎ方)は、いもはぎ、やとい核(さね)矧ぎ、本核(ほんざね)矧ぎ、相欠矧ぎなどがありますが、今回はやとい核矧ぎの現代的工法でもあるビスケットジョイントを使用し、水性ビニルウレタン系接着剤で矧ぎ合わせます。
接着剤の進歩は目覚ましく、昔とは比べ物にならないほど強力な接合力が得られます。
なるべく広い板で節などの欠点がないところで木目を見ながら矧ぎ合わせる方向を決めます。
 
ハタガネ
 
3 蟻桟(ありざん)
 
 
無垢の木の板は部屋の湿度等の環境により幅方向に収縮を繰り返しますので、天板の反りや割れを防ぐために蟻桟(吸い付き桟)を組み込みます。天板裏に台形をした溝を掘り蟻桟を横からスライドして送り込みます。溝・桟ともに同じテーパー(かすかな勾配)を付け、また木の収縮を相殺するように2本の桟は互いに反対方向から、かなりきつめにクランプを使って組み込みます。
接着剤は使用しませんので木の収縮を妨げず、天板が
 
4 脚加工
 
 
脚はレッグジョイントという金物を使って取り外し式にします。長さ5cmのボルトを埋め込むので非常に頑丈ですが、接ぎ木で接地面積を増やし、さらに安定感を高めます。アクセントにもなるので敢えてウォールナットを使い、小刀で滑らかにつなぎ目を削って仕上げます。
 
 
     泰木房の工房では
     たくさんの行程を経て
     1つの家具を作っています。